最近気になっている時計「ORIS」

最近気になっている時計「ORIS」

2000年に私が会社に入社した当時、私は池袋東武百貨店の時計サロン内にある時計修理コーナーの一スタッフとして時計業界の第一歩を踏み出しました。
その頃の池袋東武百貨店の時計サロンには当時からロレックス、オメガ、カルティエ、パテック・フィリップ、ブレゲ、IWCなど、まるでギャラリーのように名だたるブランドが揃っていたのと、日々たくさんのお客様が修理やベルト交換などで時計をお持ちいただいていたため、私は幸運なことに入社からその後時計の仕入れ担当になるまでの10年間、そこでたくさんのブランドとの出会いがありました。
オリスの存在も、ベルト交換の依頼などが多く、その当時からよく知るブランドでした。

当時の私にとってのオリスは、ビッグクラウンのポインターデイトの印象がとても強くありました。22年前に入社した当時は、オリスが今よりも価格設定が低く、自動巻時計の入門機種のようなかたちで受け入れられていました。弊社社員の中にも所有している人が複数いましたし、オリスのビッククラウンは本当によく見かけました。

ORIS(オリス)は1904年からの歴史があり、ぶれることなく機械式時計を作り続けている生粋のスイスブランドです。独立企業であり続け、その技術力の高さも昔から定評があります。ポインターデイト機構を1938年に世界で初めて発表したのも、このオリスです。


オリスはジャズとの結びつきも強く、代表的なジャズアーティストにちなんだ限定モデルも発表しています。アンディ・シェパードから始まり、マイルス・デイビスなどジャズ界のレジェンドの限定モデルをこれまで何度も発表しています。
ちなみに以前販売したことのあるモダンジャズを代表するサックス奏者ジョン・コルトレーンの限定モデルがありましたが、これはドーム型の風防に濃紺の文字盤のクラシカル且つシンプルなモデルで、まるでマックスビルのようなミニマルデザインだったので、個人的に結構気にいっていました。

そのオリスは、以前にも弊社で取扱い実績がありましたが、2022年の今秋、「石國商店国分寺マルイ店」で久しぶりに取り扱いが始まりました。さらにその1か月後に石國商店の通販サイト「石國商店EC」でも取り扱いが始まりました。


現行モデルを見ていると、製品全体がだいぶグレードアップしていて、確実に商品の質も魅力もアップしています。当然それ相当に私の知る時代のものよりも価格が上がっていますが、それでも製品の充実度を考えれば、やはり他の有名スイスブランドと比較するとリーズナブルであり、コスパが良いブランドであることは変わりないと思います。


人気シリーズのAQUIS(アクイス)を見ても、防水性能が高く、回転ベゼルも大きく見やすいですし、中留もすぐに外れたりしないしっかりとした作りになっています。ガラスもサファイアガラスを使用していて、ダイバーズウォッチに必要な頑丈さを感じます。もちろんムーブメントはスイスメイドの機械式です。さらにアクイスのボディラインは、ケースとブレスの繋がりなどが全体的に滑らかになっていて、オン/オフどちらにも合う現代的でスマートなデザインに仕上がっています。


オリスのハイスペックモデルであるキャリバー400シリーズの販売価格は40万円台からとなり、通常のラインより値は上がりますが、性能から見ればコスパが良くて人気のモデルです。キャリバー400シリーズはオリスが開発した自社製ムーブメントを採用していて、パワーリザーブが5日間という高性能ムーブメントです。パワーリザーブというと昔から一般的に36~50時間程度のものが多いですが、スイスブランドの最新機種にはロングパワーリザーブをうたうモデルが多くなってきました。80時間くらいだとオリスと同じ価格帯かそれ以下で見かけることはありますが、5日間パワーリザーブとなるとあまり一般的な仕様ではなくなってきます。もちろん5日間を上回るロングパワーリザーブのモデルも世の中にはあります。特にハイエンドクラスで話題になりましたが、やはりその世界までくると価格がぐんと上がります。


そして、オリスの現行モデルの中で、私が率直に買いたいなと思うモデルは、ビッグクラウンのポインターデイトです。元々オリスの代表的モデルではありますが、決して私は原点に戻るわけでも過去の嗜好にしがみついているわけではなくて、現代のビッククラウンポインターデイトの魅力に改めて惹かれてそう思いました。

 

ビッククラウンの中で、チェルボボランテ(※)とのコラボモデルがあります。グラデーションになっている深みのある文字盤のカラーが目を惹くのと、付いている鹿革のベルトもタンニン鞣しによる濃淡のあるカラー&個性的なステッチがとても魅力的だと感じます。腕の細い人にも合わせやすい38㎜といった適度なケースのサイズ感も良いです。スイスメイド品質なのはもちろんですが、全体的なデザインバランスが優れていて、見た目から気に入ってしまいました。


ところでこのコラボモデルなのですが、ベルトの裏側にクワガタムシの刻印が入っています。なんでクワガタムシ? と思ったのですが、どうやらCervo Volante(チェルボボランテ)がラテン語でクワガタムシの意味だからのようです。


※チェルボボランテという団体ですが、通常は製品化さずに焼却処分されてしまう小さなキズがある鹿革を有効利用して、美しくて丈夫な製品を作ろうと2017年にスイスで女性二人が立ち上げた事業団体だそうです。

長々と書いてしまいましたが、百聞は一見に如かずということで、まずは商品をご覧いただくのが良いかと思います。オリスは「石國商店 国分寺マルイ店」で取り扱っています。すでにお店でご覧いただいているという方は、よろしければ「石國商店EC」でも販売しておりますので、ぜひご利用ください。

byTetsuro Enomoto

 

おすすめのモデル

 

 

 

 

 

 

 

01 754 7779 4065-Set

BIG CROWNオリス×チェルボボランテ
自動巻ポインターデイト

280,500円(税込)

 

石國商店国分寺マルイ店

店舗情報

住所
〒185-8562

東京都国分寺市南町3-20-3 国分寺マルイ店5階

アクセス
【最寄駅】
国分寺駅/JR中央本線南口          約3分
国分寺駅/西武鉄道国分寺線・多摩湖線 約5分

TEL
042-327-1492

営業時間
10:00~20:30

 

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