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「イシクニズム」 Vol.2

 

創業

石國商店(創業当時は石田國三郎商店)は創業者石田國三郎によって1920年に創業されました。関東大震災と東京大空襲によって2度全焼してしまいましたので詳細な記録は残っていません。1920年の何月何日に創業したのかは不明なままです。

國三郎は明治23年(1890年)11月26日に新潟県南蒲原郡今町(現新潟県見附市今町)において石田友作・イシの三男として産まれました。当時は長男が家・田を全て相続するのが慣例となっていたため次男・三男は外に丁稚に出るのが普通だったそうです。國三郎も10代(正確な年は不明)のころに東京に丁稚に出たそうです。

東京では輸入雑貨を扱う店で働いており、そこで時計と出会ったと聞いています。当時は懐中時計が中心だったそうです。懐中時計は時刻を見るのにいちいち取り出さなければならない点や和装ではぶつけたり落としたりする点が不便だったそうです。

この不便(お客様の「困った」)を何とか解消したいと日々考えていた所、懐中時計を腕に巻いたらいいのではないかと閃いたそうです。革のケースを作りその中に懐中時計を収めケースごと腕に巻くものを作成してお客様にご案内したところ、とても便利というご評価を頂いたそうです。

そしてこの懐中時計を腕に巻く商品を製造販売するために國三郎は墨田区押上(現在の東京スカイツリーの辺り)において石田國三郎商店を創業したそうです。國三郎29歳の時でした。

石國商店はお客様の「困った」を何とかする会社として創業されました。この創業のエピソードがお客様の笑顔のためにという現在の石國商店の使命に受け継がれています。

by Kunihisa Ishida