
「イシクニズム」 Vol.34
老舗
先日「石国さん(石國商店を運営している会社)は老舗だよね」と声を掛けられた。
老舗と言われて悪い気はしなかった。さて、何故だろう。
老舗とは何代にもわたって同じ商売を続けてきた伝統的かつ格式の高い店を指すらしい。
伝統的で格式の高い店と呼ばれれば悪い気はしないのは当然であった。
ところで何代とは何代なのだろう。色々調べてみたが、結論は、明確な定義はないということの様だ。
有名な企業調査会社では3代以上、100年以上という定義があるらしいが、その会社特有のものらしい。
さて、何代とか、何年とかの定義がないとしたら老舗かどうかの重要なポイントは年数ではなさそうだ。
様々な資料や文献を確認するといくつかの共通要素が見えてきた。
まずは「伝統」とか「歴史」と言われる、ある一定以上の時間の長さが必要の様だ。
この一定以上の時間とは業種や地域によって様々であり、人によっても様々な様だ。
以前、京都の知人と話していた時「当社は戦前から営業していて」と話したら「凄いな500年超えているのか」と返ってきた。
関東では太平洋戦争が基準だが、どうやら京都では応仁の乱が戦前戦後の境界らしい。
そして長さだけでは老舗とは言われない様だ。
そこにどれだけ地域や業界に貢献し、どれだけ顧客から信頼されているかも共通要素として見えてくる。
この様なことを調べていると、老舗と言われて気軽に喜んではいられないと思ってしまう。
長い歴史があるから老舗ではなく、長い歴史の中で培ってきた信用こそが老舗の定義ではないかと。
長い歴史があるから信用されるのではなく、長い歴史の中で誇りをもって、企業として、店として責任を果たしてきたからこそ信用が得られ、老舗といわれるのではと。
こんなことを考えると、気軽に老舗などと呼ばないでほしいと思ってしまう。
いつの日か多くの方に老舗と言って頂けるよう、日々慢心することなく精進し、誇りを持って責任を果たしていこうと思う次第です。
笑顔で笑顔に。
by Kunihisa Ishida